モリコーネ巨匠が死去!

 イタリアの、そして世界の、マカロニ界の大巨匠!エンニオ・モリコーネ氏が7月6日(2020)、ローマで亡くなりました。R.I.P.! “Maestro” Ennio Morricone!
 享年は、91歳でした。
 実は先週、大腿骨を骨折されて、病院に運ばれたようですが、そのご多臓器不全に陥ったようですね。超ご高齢の方の場合、日本でもよくあるパターンです。
 ローマの中のローマ、トラステヴェレで生まれた巨匠ですが、最後の最後まで自宅で過ごされていたわけですから、良い亡くなり方だと思います。
 ご冥福をお祈りいたします。

 巨匠の功績を、このサイトでわざわざ述べるのは野暮ですので、各方面の追悼コメントなどが出れば順次追加したいと思います。


各方面から追悼の投稿

ジョン・カーペンターさん

監督/脚本家 エドガーライトさん

メタリカさん

The day we first played “The Ecstasy of Gold” as our new intro in 1983 it was magic! It has become apart of our blood…

Metallicaさんの投稿 2020年7月6日月曜日

マッシヴ・アタックさん

デュラン・ディランさん

ジェームズ・ウッズさん

アカデミー賞事務局

イライジャ・ウッドさん

カンヌ映画祭事務局

ザ・ミューズさん

二階堂卓也氏のマカロニ論・新装改訂版が発売!

Western all’italiana よ永遠なれ!男の美学・マカロニウェスタン映画論!Takuya Nikaido先生の単行本(新装改訂版)が、2019年1月13日発売。
 

『荒野とドルと拳銃と:極私的マカロニウェスタン映画論』

「マカロニウェスタン映画」ブームの終焉から半世紀以上が経ち、
プロデューサー、監督、脚本家、音楽家、撮影監督、俳優など、多くの功労者たちの大半が神に召された。
テクニカラーの沈む夕陽に黒い影を落とす十字架の長い列。
イタリアの活劇世界がほぼ消滅した現況にあって、マカロニウェスタンの諸作がDVDあるいはブルーレイディスクとして商品たり得ている事実は、カスタマーの交代、すなわち世代を超えて支持されている証明である。
これによって、世界の映画史に特異なポジションを確立した“western all’italiana”への記憶は永久に失われることはないと確信する。

公開時の新聞広告を多数挿入した意欲的マカロニ論。
殺られるまえに殺れ!、いや逃す前に買え!

彩流社刊
3,000円+税

Amazonで購入可能

マカロニ・ロケ地をめぐる熱きドキュメンタリー『サッドヒルを掘り返せ』が3月公開!

 スペインのカステリーニャ、ブルゴス近郊の荒れ地で始まった、マカロニオタク達の馬鹿げたプロジェクト。その活動を記録した『サッドヒルを掘り返せ』<Desenterrando Sad Hill>が日本でも公開!50年以上前に『続・夕陽のガンマン』の決闘シーンが撮影されたこの地で、今は無くなってしまった「サッドヒル」を掘り起こして、その姿を再興させようという、野望とその顛末を記録した、マニア達の記録が日本でも(2019年)3月8日(金)より、シネマカリテほかで全国順次公開が決定しました。予告編もできましたので、ぜひごらんください!

 スペイン、マドリードの北方約250キロ、カスティーリャ・イ・レオン州の中心都市ブルゴス郊外に位置するミランディージャ渓谷。電気も通っていない自然豊かな土地だが名所旧跡もなければレクリエーション施設もない。が、いつからか、そこを訪れ、なにかを探しているような旅人の姿が頻繁に見受けられるようになった……どうやらそこは、昔々、ある映画が撮影された場所らしい。しかし、50年近い年月、風雨、そして自然の力によって、皆がめざすべき聖地はすべて土と緑に覆われ、荒野へ還っていた。

 2014年、4人の男たちが立ち上がった。教師、バーテンダー、宝くじ売り、民宿の主人……地元に住む、映画作りとは何の関係もない普通の庶民だが、全員がある映画の大ファンだった。そのタイトルは、『続・夕陽のガンマン』。1966年の夏に撮影されたセルジオ・レオーネ監督によるマカロニ・ウエスタンの傑作だ。クエンティン・タランティーノ監督が生涯最高の映画と絶賛する作品として映画ファンには広く知られている。主演はクリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフ、イーライ・ウォラック。この3人が隠された金貨の行方を巡って丁々発止・だましだまされ、追いつ追われつの探索行を繰り広げ、最後にたどり着いた巨大な墓地で三角決闘へなだれ込む。高らかに鳴り響く映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネによる名曲「黄金のエクスタシー」、そして「対決」のテーマ……その舞台となった墓地「サッドヒル」が作られたのが、まさに、このミランディージャ渓谷だったのだ。

 映画撮影用に造られた墓地は、なんと5000基の墓標が円形に配置された巨大なオープンセットで、制作には数百人のスペイン軍兵士が動員されたことがわかる。木や草を取り、土を掘り起こす作業は遅々とし進まなかった。4人が結成した「サッドヒル文化連盟」が、インターネットを通じてボランティアを募集するとヨーロッパ中からボランティアたちが集まってきた。ただ『続・夕陽のガンマン』が好きだ、という理由だけで、クワやスキやシャベルを手に、フランス、イタリア、ドイツなどから列車に乗ってやってきた人々は、のべ数百人におよんだ。

 2016年、『続・夕陽のガンマン』撮影50周年を記念するイベントが「サッドヒル」で開かれることとなった。5000基の墓の復元までにはならなかったが、約2000基の墓標とクライマックスシーンの舞台となった円形広場は往年の姿を取り戻していた。広場では、楽団による音楽の演奏、決闘の再現演劇、映画のスタッフや関係者の挨拶、そして『続・夕陽のガンマン』の映画上映が華々しく行われた。映画上映に先立って、ギレルモ・デ・オリベイラ監督が各地を回って撮影してきたスペシャルメッセージが紹介された。決闘シーンに先立つ場面に流れる「黄金のエクスタシー」を30年以上コンサートのオープニングで使い続けている世界最強のヘヴィメタル・バンド「メタリカ」のジェイムズ・ヘットフィールド、クエンティン・タランティーノ作『ヘイトフル・エイト』でアカデミー賞®作曲賞を受賞したばかりのエンニオ・モリコーネ……
 そして、奇跡は起こった。映画ファンの愛と熱意が結実した瞬間だった。

 本作は、2017年東京国際映画祭でワールド・プレミア上映された。2018年、シッチェス映画祭ではニュー・ビジョンズ部門最優秀作品賞に輝き、アルメリア・ウエスタン映画祭の最優秀芸術貢献賞を受賞している。

 

公式HPはこちら
http://hark3.com/sadhill/

映画『サッドヒルを掘り返せ』日本版予告編

「マカロニポスター大全」が驚きの復刻!

本サイト主幹、セルジオ石熊こと石熊勝巳大先生が、本名で編集された不朽の名著「マカロニポスター大全」<A Fistful Of Spaghetti Westerns movie Posters>。
長い間入手不能となっていた本書が、なんと新装版として再発売となることが決まりました。めでたしめでたし!
イタリアオリジナル版から、日本公開用まで、100作品200枚以上の超貴重ポスターを一堂に集めた、マカロニファンにとってはまさにバイブルともいうべきグラフィック本。なんと序文を、フランコ・ネロ様から直々にいただいているという驚きの書物です!
一家に一冊は常識でしょう。

マカロニポスター大全

「マカロニポスター大全」石熊勝巳 編著 洋泉社 ¥3,800 6月9日発売!

マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション創刊!

以前から噂されていたマカロニDVDブックがついに登場。1号目の収録作はおなじみ<A Fistful of Dollars>(荒野の用心棒)。意外にも発売元はイタリア系D社ではなく、朝日新聞出版。そういえばサザエさんもこちらから再発されてたなあ(関係ないか)。

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 第1号は『荒野の用心棒』の一本立て、第2号以後は2本ずつ収録されるという大盤ぶるまいでお値段1990円(創刊号は990円)。吹き替えもしっかり入っているのでテレビでマカロニに親しんだ世代も安心して楽しめます。

 とりあえず、2号以後のラインナップは、2号『荒野の1ドル銀貨』『続 荒野の用心棒』、3号『続・荒野の1ドル銀貨』『さすらいのガンマン』、4号 『南から来た用心棒』『豹・ジャガー』、5号 『情無用のジャンゴ』『殺しが静かにやって来る』となってます。『夕陽のガンマン』とか米メジャー所有の作品はどうなるのか、気になるところ。

 何号出るのかわかりませんが、仮に100号まで出れば199本! 大変なコレクションになりそうな予感も。そうなれば、当然未公開・未DVD化作品もでてくることでしょう(わくわく)。『カットスロート・ナイン』とか『J&Sさすらいの逃亡者』とか『プロヴィデンザ』シリーズとか『ドルの両面』とか『荒野の復讐』とか……あ、これは予定じゃなくて単なる妄想です(爆)。とにかく、みんなで買いまくりましょう!

 ま、創刊号を見る限り解説書部分はボリューム・内容ともイマイチですが、徐々に充実していくことを期待しましょう。そういえばイタリアで同様のサイズでマンガ(コミック)と映画が一緒になったマカロニDVDブック(『血斗のジャンゴ』だったかな)が出てました。マンガ付きとか、どうなんでしょう。あ、それか新聞社なんだから当時の新聞広告ぐらい載せてほしいところです。『ミスター・ノーボディ』なんて、ケッサク広告もあったし……。

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今年4月、巨匠の映画大全本が全国書店で発売へ!

Tarantinoも、John Carpenterも、モリコーネの曲のおかげで巨匠になった! 本サイト主幹のセルジオ石熊先生が中心となって編纂された「エンニオ・モリコーネ映画大全」が刊行される運びとなりました。

本年度アカデミー賞オリジナル作曲賞、受賞
映画音楽界の生ける伝説、全428本の完全フィルモグラフィ、ついに刊行!

「エンニオ・モリコーネ映画大全」

編・著:東京エンニオ・モリコーネ研究所 【洋泉社刊】

2016年4月4日(月)全国書店にて発売/432ページ/定価3,800円(+税)

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「エンニオ・モリコーネ映画大全」

クエンティン・タランティーノ監督『ヘイトフル・エイト』(15)の音楽で、本年度アカデミー賞オリジナル作曲賞を受賞した映画音楽界の巨匠エンニオ・モリコーネ。1961年から2016年の現在まで、映画音楽界の第一線で活躍してきたイタリアの“マエストロ”は、その半世紀以上にわたるキャリアの中で400本以上の映画とTV作品のために作曲を続けてきた。本国イタリアでも、その膨大なフィルモグラフィをまとめた本は出版されていないが、ここ日本において、モリコーネが作曲した全作品を公開順に詳述した、世界に類を見ない画期的な大著が刊行されることになった。
1961年、『IL FEDERALE』(未)で初めて映画音楽を手掛けたモリコーネは、『荒野の用心棒』(64)、『夕陽のガンマン』(65)といったマカロニ・ウエスタン音楽の数々で名を上げ、以降、カンヌ映画祭パルムドール受賞作『ミッション』(86)、大ヒットアクション大作『アンタッチャブル』(87)、そして世界中の映画ファンを感動させた『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)といった作品の音楽でさらなる名声を得た。その他の代表作には『アルジェの戦い』(66)、『シシリアン』(69)、『死刑台のメロディ』(71)、『ソドムの市』(75)、『1900年』(76)、『オルカ』(77)、『遊星からの物体X』(82)、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)、『海の上のピアニスト』(89)、『鑑定士と顔のない依頼人』(13)などがあり、その美しい楽曲の数々は、21世紀の現在に至るまで世界中で聴き継がれ、愛されている。
日本との関わりも長く、1979年には池田満寿夫監督の『エーゲ海に捧ぐ』の音楽を担当。1985年にNHKで放送されたドキュメンタリー「ルーブル美術館」、そして2003年のNHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」の音楽は、放送時に大きな話題を集めた。2004年と2005年には来日コンサートを開催し、会場にはモリコーネの大ファンで、自分の好きな曲を集めたコンピレーションCDまで発売した小泉純一郎・元首相も姿を見せていた。
本書の執筆に際しては、我が国で劇場公開された作品はもちろん、フィルモグラフィの半数以上に及ぶ日本未公開作、TV映画、TVシリーズ、ビデオ発売作、DVD発売作、そのほとんどの映像ソフトとサントラ盤を調達して視聴。最新作『ヘイトフル・エイト』までのモリコーネ担当作、全428本のあらすじ、見どころ、聴きどころ、そしてスタッフ・キャストなどの作品データを網羅し尽くした内容となっている。巻末索引には1300本以上の作品名、2000人以上の人物名が記された。
その他、資料編として、モリコーネと関係深い30人の監督たち、重要な演奏家たちのバイオグラフィ、歌謡曲作曲家時代の仕事、各賞の受賞歴一覧、60年代日本でのサントラ・ヒットチャート記録、イタリアと日本におけるモリコーネ担当作品の興行記録、モリコーネ音楽を流用した映画一覧、タランティーノ監督作品で流用されたモリコーネ音楽など、多彩な読み物も充実。ページの合間には、世界各国の珍しいポスター、ロビーカード、レコードジャケットなどのカラー図版、モノクロ・スチルの数々も大量に掲載している。

編・著は、東京エンニオ・モリコーネ研究所。1980年代から本格的にモリコーネ作品を調査、研究してきた5人の熱烈なファンが総力を結集し、3年の歳月をかけて本書をまとめ上げた。

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